最近、「The Talos Principle2」というゲームをプレイしていた。「タロスの原理」の続編で、哲学的なストーリーが特徴のパズルゲームだ。
広大なマップの中に配置されたいくつものパズルを解いていく作業は面白くて、充実した時間だった。
簡単なものもあれば、どうやっても解けないんじゃないかというものまで様々で、特に難しいものは、頭をひねって延々と考えることになる。
ゴールから逆算して論理的に答えを導いてみたり、見当がつかないときには手順をしらみつぶしに試したり、時には手をとめてじっくりと考えてみる。
そうやって試行錯誤するなかで、「あっ、こうすればいいんだ」とふっとひらめく瞬間がある。この瞬間がやっぱりパズルゲームの醍醐味のひとつ。
終わったときは、まだまだ解きたいのにな、とちょっと残念な気持ちになった。
こうやってパズルを解いていく時のように、何か一つのことに没頭する時間は幸せな時間だなと思う。お腹が空いたときに大好物のものを食べるのとはまた違った種類の幸せだ。
何かに没頭している時間というのは、目の前のことだけに意識を向けているから、余計な考えが入り込む余地がない。
過去の出来事を思い返してくよくよしたり、将来のことを考えて不安になったりすることもなく、今現在のことだけに意識を集中して、充実した時間をおくれる。
もちろん現実逃避の手段というわけではなくて、趣味のように本当にやっていて楽しいことをするっていうのが大事なことだ。
中には、その時は没頭していても後になって虚しさを感じるタイプのものもあるので(何がとは言わないけれど、経験上)。
他にも、自分の没頭できることっていくつかある。
時々将棋を指すこともあって、その時間もそう。パズルと同じで、いろいろ考えるのが楽しい。
実力が拮抗していて、どちらが勝つかわからないような一進一退の攻防をしている時は、例え負けたとしても、(悔しいけれど)いい時間を過ごしたなぁという充実感がある。
本を読むことももちろんそう。特に小説を読むのが好きで、フィクションの世界に浸っている時間が人生で一番好きな時間かもしれない。読みたい本がまだまだあるから生きている、といってもあながち間違いではないかも。
僕はどちらかというとネガティブ思考なことが多いし、生きるのがめんどくさいとか、人生つまらないとか思いがちな人間だけれど、少なくとも、没頭できるものと出会えたことは幸せなことだと思う。